2015年01月14日

もやもや病になったわけは、そういうことだったのか

BS日テレ - 「地球劇場〜100年後の君に聴かせたい歌〜」番組サイト

先日、たまたまBSで見た谷村新司司会の音楽番組で徳永英明が出ていたが、非常に心に残る番組だった。徳永英明が山口百恵の曲を二曲歌ったのが特に印象的で今でも筆者の心の中に「さようならの向こう側」が何度も流れていて、なんていい歌なんだろうと今更ながら思っている。


(あの時代の曲は歌詞がずっしり重いよね。もちろん良い意味で。この曲の作詞者の阿木燿子が以前番組で言っていたが、百恵さんの曲の作詞はパズルをはめ込むようだったと言っていたのを思い出す。夫(宇崎竜童)が作曲する曲(一小節程度)ができたら即その場で詞をはめ込んで締め切りに間に合わせる作家のような状態だったような事を喋っていたのを思い出した。要するに曲を依頼した事務所の要求が厳しくてその制約条件(具体的には何なのかもう忘れた)のために何度もやり直しをさせられ、それで時間がタイトになっていったのだ。「プレイバックパート2」は出来てすぐにレコーディングだったと言っていた。その制約条件の厳しさが筆者に歌詞がずっしり重いと思わせているのかもしれない)

谷村新司いわく、この事を百恵さんに事前に電話で伝えたら絶対見ると言っていたという。それを聞いた徳永英明がカメラ目線で百恵さんに対してして何か喋っていたね。

今朝、目が覚めたとき、番組では全く言及しなかった徳永が罹ったという「もやもや病」とはこういう経緯があったからなんだと、突然納得いった。今思い返してみれば、地上波の番組でないから、あんなに赤裸々な事を喋れたのだろう。有名なミュージシャンが自分のキャリアについてあんなにあからさまにテレビで語っていたのを筆者は今まで見た事がない。

彼の曲である「壊れかけのRadio」は事務所から独立するときに書かれた自分の心境を歌った曲だという。以前から事務所から「こういうイメージの曲を作ってくれないか」とか言われていたらしく、音楽をやらされている自分に嫌気がさしたみたいな事を述べていた(あくまで筆者の解釈。既に記憶があいまいになってきている)。壊れかけのRadioは歌詞にあるように自分の思春期の事を歌った歌で、あの頃の時の気持ちに帰りたい、音楽をやり始めた時の原点に戻りたいと言う意味がこめられている。

徳永英明でさえも、事務所の圧力に苦しめられていたというのは意外で、ああ、基本的に芸能事務所、そして日本の組織とは本当に従業員を重たくさせる存在だと何度も思ってしまう。(彼はデビューにいたる前、音楽業界を目指す若者をたぶらかす人に引っかかったことも番組で語っていた。そのおかげでデビュー曲の歌詞を作った人にめぐり合えたのだが。)

女優の水野美紀が久しぶりにテレビに出たを以前見て、後姿がえらいおばさんになってしまったなと思ったが、これも事務所独立の心労が祟ったのだろう。想像を絶する心労だったに違いない。前にいた組織との軋轢で心労が重なって心身を蝕まれるくらいなら、アメリカのように一方的に解雇されて、その直後に守衛二人に両側から腕をつかまれてビルから追い出された方がよっぽどいい。日本は本当に陰湿なんだよ。

芸能事務所の隠然たる力は特に年末の音楽番組で感じてしまう。今年の紅白もそうだった。なぜ、福山雅治が中継でヒット曲でもないのに二曲も歌う事が出来たのか。今思い返してみればNHKの自然を扱った特別番組のリポーターに抜擢されているからなんだろう。去年の紅白は特に番組宣伝色が強かった。年が明けて今度は同じ事務所のサザンオールスターズの新曲がNHKから流れていた。NHKの番組テーマ曲のようだが(宇多田ヒカルの楽曲の様に無闇にキー上げてる部分が見られてちょっと技巧的過ぎと思ったのだが)、これも芸能事務所の隠然たる力を感じざるを得ない。桑田佳祐のソロ曲「夏の日の少年 」は自身が組織に取り込まれている事を語った曲だという。
 福山雅治もたまたま彼の番組をFMで聞いたのだが、「東京に帰るとちょくちょく仕事が入っていて(いやなんだよなあ)」..とか言っていたよ。

日本の場合、事務所から退職するというのは絶対に一筋縄には行かない。これは筆者も経験していることで、すぐに何の怨恨もなくパッと関係が切れるわけではないのだ。紅白に出られなくなったセット衣装の一人、小林幸子も結局事務所がらみが理由だし、美川憲一もそうだろう。だから個人的にもう組織なんかもうコリゴリと思ってしまう。引っ越した先では筆者は全く交友関係を築いていないが、それが原因だ。必ず縛り付けてくる人に出会うからだ。特に田舎はそうだし。

(脱線するが、地域の連帯が希薄になったとかメディアは言うけど、隷属的関係を強いる従来の組織形態を嫌がっているからそうなっているんだよ。タモリが年始のブラタモリで「どこでも消防団って酒飲んでるよなあ」なんて言ってたけど、酒を飲みたくない人からすれば本当に嫌な事で、筆者も一度も会った事がない地元の消防団に年に2000円払っているし、日本では地域の組織には強制的に組み込まれてしまう。まあ全部悪いとは思わないし、地域の人のつながりはあった方がいいとは思うが、選択権がないのは問題だ。また、会合で羽目をはずして自分の欲望をさらけ出す人間には絶対に関わりたくないし、あらゆることに関して嫌とは言わせない雰囲気にさせているのも極めて問題。特に年長者が年下を無理強いさせる土壌を作っているのが日本のあらゆる会合の悪い伝統だ。そういう習慣が人間関係を希薄にさせ、周囲や家族を不幸にさせているのだ。都会に出てくる人の理由として身動きの取れない田舎から逃れるという人も多かろう。都会の問題は田舎の問題に繋がっているのだ)

芸能人など、一芸に秀でた人を扱うマネジメント会社は、特定業界に強い組織だと問題だと思うね。随意契約ばかりだと必ず不公平な癒着が発生する。近年の紅白を見れば明白だ。NHKは完全な私企業ではない事をNHK自身分かっているのだろうか。これは政治家だけの問題ではないよ。それに芸能事務所が実質ブラック企業と変わらないのは芸能人が時たま番組で発する言葉でも明白だ。

これからの時代、有力な芸能人と同様にフリーランスが大勢を占めていくと思うから、より公益性を重視した、公平性の高いマネジメント組織と言うのが必要なんじゃないのかと思ったね。縛り付けていく組織と言うのはいずれ崩壊するのだから、汚れ仕事ばかりやっていた親分のような人間が取り仕切っている組織は崩壊させた方がこの世のためだ。
posted by danpei at 07:26| Entertainment