2018年12月05日

関税マンのハッタリに翻弄(笑) 〜平成の30年間を振り返って〜




トランプ大統領の自画自賛癖が市場を翻弄−米中関税合意に疑問符(ブルームバーグ)

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 トランプ大統領は、欧州連合(EU)やカナダとの貿易交渉や、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談でも同じ台本を使った。トランプ氏の楽観的なコメントは相場急騰につながり得るが、その後、投資家が会談成功との大統領の主張は誇張だった可能性に気づくという筋書きだ。

  このパターンは今週の自動車株でも再現された。「中国が米国からの輸入自動車への関税について引き下げと撤廃に同意した」とのトランプ大統領のツイートを受け、ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーター、ダイムラー、BMW の株価は3日、急伸した。しかし4日午前中には、トランプ大統領は合意が存在しないことを認めたばかりか、合意の可能性に疑問を呈した上、自分自身を「関税マン」と称した。
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だから今朝見たNYダウが急落したのか。まあどうでもいい。2万以上もあるんだから700ぐらい下がっても大したことではない。でもNYダウはもう今度こそピークを打ったのでは?
仮にまた上昇を続けても、サイヤ人の戦闘力が無限に上がり続ける事のようにどうでもよくなっている。ほとんどの人はそう思っているだろう。

日本にとって平成の30年間は、それまでの稼ぎを食いつぶして経済が好調のように見せかけてきた30年だったと言ってもいい。平成元年暮れの日経平均株価最高値から一気に下落し、あの手この手の経済政策で大企業の破たんをできるだけ抑えて、見えない所つまり低所得者に犠牲を強いて何とか持ちこたえてきた。

先週からWikipediaで平成元年からの日本を振り返ってるのだが、平成全般にわたってオウム真理教の事件は大きく暗い影を落としていると分かった。平成元年の時点で信者殺害事件が報道され、サンデー毎日が特集記事を書いていたのだから。そして今年になって幹部信者と教組の死刑が全員執行されて終わった。日本の汚点というべき事件だった。でも派生組織は今だに残っているのは言うまでもない。

平成10年から見た日本の売れ筋商品、音楽、デジカメ、パソコン、スマホ.,etc

CDセールスが平成10年(1998)で最高になったと言うのは意外だ。宇多田ヒカルのAutomaticがこの年の暮れに発売。つまり下落トレンドになった翌年に700万枚以上のセールスになった訳だ。前から浜崎あゆみがヒットした頃から本格的に日本が不況になったと言う認識でいるのだが、この人のデビューもこの平成10年からだ。就職氷河期は有効求人倍率が1を切った平成4年(1992年)からだそうだが、当時の筆者の実感として、就職が厳しくなったと思ったのは翌年の平成5年(1993年)からだ。...というか1993年から日本はずっと経済は下落基調という認識だ。だからその6年後に浜崎がデビューでその年にCDセールス最高だと言うのは、バブル経済の残滓は10年くらいあったのかもしれない。平成9年の金融危機で大部分のバブルがはじけ飛び、翌年に完全に鎮火したというわけか。

また平成10年は写真フィルム出荷量も最高だったと言う。その5年前の平成5年にカシオがQV-10という初のデジカメを発売して、個人的な記憶でもそれ以降デジカメのブームが続いていると思っていたのだが。それから約10年後の平成20年(2008)にiPhoneが発売され、デジカメの売り上げが下がってきたのだから、せいぜいデジカメの隆盛は長く見ても15年くらいだったか。また、言うまでもなく平成20年はリーマンショックのあった年だ。

パーソナルコンピュータ(PC)の隆盛は昭和53年(1978)(PC-8001の発売年)から続いてWindowsVista発売前の平成18年(2006)ぐらいまでの28年程度か? 平成10年にドコモのiモードが出てきて携帯で全て済ます人たちが多くなり、PCよりインターネットにはまる人が多くなっていった時だ。ちなみに平成14年(2002)にはMicrosoftが、OS非依存を掲げるJava言語に対抗した .NET Frameworkを発表している。これは簡単に言えばWindows上でなくても動くAPIのことであり、Windowsの否定と捉える事も出来る。しかし現状は他のOSで普及しているとはいえず、Microsoftが実質推奨している開発言語であるC#という高級言語の基盤になっているだけになっている。
 一方OS非依存を掲げたJava言語は、スマホのアプリ開発言語として使われているようだが、PC上ではほとんど死んだに等しい。JavaよりJavaScriptがよく使われている。こちらの方がJavaの理念を引き継いでいる

平成19年(2007)に発売されたWindowsVistaは、予定のリリースから伸びに伸びて、更に要求するPCのスペックが高くてユーザには受け入れられず散々なOSだった。またソフト開発者の視点から見ると、セキュリティ強化のために、あらゆる制限が多くなった最初のOSである。要するに「ハック」できないOSで、サードパーティのソフトウエア会社が気の利いたアプリケーションを作れなくなってしまた。そのため、Webファーストが浸透して行ってるのも相まって、パッケージソフトウェアというものがほとんどなくなり、現在では事実上Microsoft Officeしか存在しなくなってしまった。表計算ソフトウェアで有名だったLotus1-2-3は完全に消えてしまった。
 このOS供給会社がサードパーティーを実質締め出すやり方は、スマホアプリでも同様の事であり、売り上げが落ちていくと売れているサードパーティーのアプリと同様のアプリをOS供給側が用意して、結果的にソフト市場を根絶やしにしてしまうだろう。

スマホの隆盛は2008年から今年までの10年間だろう。今年はAmazon Echoなどの音声入力インターフェイスが普及した年だ。どんなにスマホの画面が大きくなっても、TV画面程のサイズになる訳はなく、小さい画面で間違いやすいフリック動作をしなければならない。それに対し、音声で指定するのは認識側が間違わなければ非常に楽である。しかしこれも提供側の儲けにつながるような事しか受け付けないのが問題だ。

この様に見ていくと、年を追うごとに隆盛を極める商品の期間が短くなっていってると感じている。音声入力も単なる一つの機能として各種製品に組み込まれるだけで大きな市場になる様には思えない。これは液晶テレビが普及し始めた時から感じている事で、ハイテク商品が生モノのように思えてくるのだ。すぐに陳腐化した商品になり大量の廃棄物が出てしまう。今の経済システムが害悪になって行っているとも感じている。


高度成長期と変わらない経済政策で更に泥沼にはまる日本と世界

日本の経済政策も、上記のように大手企業が食いつく利幅の大きなものに投資するやり方と同様の事をしている。ハイテク関連なら、今月始まった4K8K放送も関連するが、相も変わらず新型テレビを住宅販売促進のようなやり方で普及させようとしている。住宅も、テレビも車も全部みんな多くの人にいきわたり、大きな不満がなく、耐久性も上がっているので買い替えのサイクルが以前より長くなっている。なのに、国は買い替えを頻繁に起こすことを常に狙っており、それができないため各種経済指標が悪化し、それを隠している。現在では日銀でさえ政府の指標はあてにならないことを表明している有様。

住宅と言えば、平成17年(2005)の耐震偽装事件が思い出される。ここ数年は各種部品の性能を偽っていたと言う報道ばかりだ。つまり厳格にすればするほど売り上げが落ちるのであり、この観点からもコスト高から売上は今後とも伸びることは無い。

コスト削減圧力は勿論、住宅や各種部品だけでなく人間に対しても行われている。今年は固定費、人件費削減のために事実上の移民を多数受け入れる事を国会で審議され、奴隷労働されている外国人の問題が何度も報道された。政府は強引に実質的な奴隷労働を拡充しようとしているが、いずれ将来更に大きな社会問題になる事は確実であり、結局各種コスト高につながる。

現在、人手不足と言われているが、本当にそうなのか?単に割に合わない労働ならやりたくない人が多くなっただけのように思える。それを外国人に押し付けているだけだ。
人や物に対する安全基準の強化からコスト高になるのは間違いなく、なのに賃金を安くとどめたいなら、社会はさらに不安定化するだろう。
外国に10億人単位の貧困層がいる現状からして、企業は商品やサービスも安くせざるを得ない事から、更に賃金を安くとどめようとする。海外の莫大な人数の貧困層が巨大なデフレ圧力になっているのだから、決して賃金は上昇する事はあり得ない。しかしそれを強行しようとする労働組合は将来若年でも大量解雇される可能性を高めている。少子化、草食化が進むわけだ

一方で地方公共団体の首長やその候補者は、地方活性の為に少子化対策云々と言ってるが、できもしない目標を声高に叫んでいるとしか思えない。海外の莫大な人数の貧困層がいる限り、人が多くなれば税収が増え財政がよくなることは考えられない。人も多くなれば一人一人の金銭的価値は低くなり、税収は思ったほど伸びない。今は国や地方も、たくさんのカネを落としてくれる人だけを欲しているだけであり、そのための一つとして少子化対策云々と言っているだけだ。

また、日本人の人口も国土に対して物理的限界に達しているのは明らかであり、これ以上人口増やすと更に甚大な災害を招くことになる。広島の豪雨被害だけを見てもそれは明らかだ。もう山を切り開いて宅地化するのは危険であり、野生動物との共存も出来なくなる。今は日本の人口は減ってきているが、政治家やメディアはまだ人口増が解決策だと本気で思っている。



今年は衰退している物ばかりで、儲けにつながる大きく前進したものが見当たらない

平成20年(2008) のリーマンショックから明らかに経済が縮こまってきてる感じを受ける。
平成元年から見ていくと約10年間隔で日本は大きく変化している。

平成元年は バブルの終わりの始まりと(日経平均株価最高値)、オウム真理教の凶悪化が顕在化した始まりの年

平成10年は バブル完全崩壊と経済低迷期の始まり(自殺者3万人越え)音楽産業の終わりの始まり、携帯電話ネット元年(imode)、ネット起業勃興(Google)、フィルムカメラの終わりの始まり

平成20年は スマホ元年、金融至上主義の終わり(リーマンショック)、PC、デジカメ衰退の始まり

平成30年は スマホ、ネット企業(Google,Facebookなど)、自動車産業の衰退の始まり、オウム真理教事件の一応の終結


音楽産業について、平成10年の前年にモー娘。ができたと言うのは興味深い。多人数の音楽グループの隆盛は、一時期問題になっていたゲームソフトの抱き合わせ販売のようだ。そしてその翌年にCDセールスが最高になり、その後下落する、最近はストリーミングサービスで世界的に音楽産業の売り上げが上がってるようだが、平成10年のようになるとは思えない。個人的にはジャズやクラシックをずっと流しているネットラジオがあるので、わざわざCDや個別の曲を買う動機が薄れてしまっている。Amazon Echo購入した事でも、それに貢献している。動画サイトにワーナーなどコンテンツ所有者が最新曲をフルコーラスで流しているのも大きい。

今年、平成30年は、スマホ、ネット企業の衰退だけではなく、自動車産業の衰退も決定的になった年だ。これは大きな社会的出来事だと言っていい。自動車会社は戦前から続く成長産業だったからだ。ゴーン逮捕は象徴的だ。また欧州各社が生き残りをかけて、部品点数が大幅に少なくなるEVに舵を向けた事は、いっそう自らの存在意義をなくしてしまう。トヨタが自動車の所有から利用へのニーズに合わせた戦略変更も、衰退の始まりを意味している。VWは販売台数一位でもディーゼルエンジン排出偽装の賠償費用で苦しい。

平成30年は売れ筋のでかい商材が思いつかない。今年はやりだした音声デバイスは小ぶりだ。本格的ミラーレス一眼が各社発売されたが、これは一部のマニアやプロ向け。メジャーな商品ではない。IoTは基本インフラ向けだから一般消費者には関係ない。
強いて言えば従来通りの自動車か。来年以降は太陽光発電プラス蓄電池になるか?微妙だな。住宅は空き家問題があることから、都会以外は文句言わなければ誰でも住めるだろうし政府の目からすれば経済成長に貢献してくれるとは思えないだろう。

現在スマホは個人の各種経費節減のための必須のデバイスとなっている。貧乏人程スマホをいじくりまわしている印象だ。
昨日の「さんま御殿」では、若者が映画もスマホで見てると言い、これでは大型テレビが売れる訳がないと思った。大型テレビが売れなければ当然高精細な4K8Kのテレビも競争力をなくす。現状でも4Kテレビの価格下落は激しく、値段が安すぎると価値のないものとみなされ、更に見向きもされなくなってしまうだろう。住宅も大型テレビが入るような大きな家でなくてよく、都会に住む若者は四畳半一間のような所で十分と思ってる人が多いのではないのか?


スマホにすべて吸い上げられてるから、政府がスマホ利用料金削減に本気になっているのはよくわかる。でもそれ以前に、給料がどうあがいても限りなくゼロになってしまう将来に備えて、整備を行うべきではないのかと思っている。このブログで何度も述べているようにハイテク技術はデフレを招くのであり、その究極は金融制度や貨幣の消滅である。現在その究極に向かっているのであり、利益至上主義のハイテクメーカーと、現状維持のために貨幣価値を人為的に下落させている日銀が、図らずもその究極の状態に向けて驀進している。くわえて、人口増が解決策だと思っている政治家も図らずもその究極に向かわせているし、ロクに収入の手段がないのに子供を産み続けるアフリカの人達も同様だ。人口が多いほど一人頭の賃金は少なくなるのは明白だからだ。

関税マンを自称し、メディアとプロレスの場外乱闘を演じる三文役者の様なトランプ大統領がグローバル経済を壊していき、カネや人の流動性を更に狭めてしまえば、彼が望む米国労働者の給料が上がるのだろうか?...上がるとは思えないね。この人は古き良きアメリカを望んでいる様に見えるが、それが本当なら高度成長期の日本の経済政策と実質同じやり方を踏襲する今の日本政府と同じだ。
トランプが望む世界は、基本的にアメリカから外国や外国人を締め出す世界で、自分らで楽しくやってればいい世界なのだろう。でも外国や外国人の力を借りて成長したアメリカがそのやり方をやったら、国として存続できるかどうか難しいと思う。

経済成長第一主義の日本や米国、中国などは、これからも地球の物理的限界にあらがって大きく失敗し続けるのは明らかである。大きく経済成長を促す売れ筋の大型商品はなく、高度成長時でしか通用しない従来型のやり方を踏襲する各国政府は、財政出動で無理にインフラ整備をして経済を回すしかなくなるだろう。五輪や万博開催もその考えに沿ったものだ。借金は膨らみ庶民の賃金は下がって治安も悪くなる。地球環境も悪化し予期せぬ天候の変化で大災害を引き超すことが頻繁に起こる。

自衛としては何度も言うは本当の自給自足を追求していくしかない。そうすれば努力しても毎年下落していく賃金や年金などで心悩まさずに済む。政治家や官僚が死守しようとしている今の経済システムは機能しなくなっていくのは確実だ。
高齢者だと自給自足は難しいから、やはり地方公共団体が自給自足を住民同士でやれる手段を主導し実行していくしかないだろう。地域企業の何らかの応援も必要になっていくと思う。都会は更に生きるのが厳しくなっていく。防災的観点や安全保障上の問題からしても都会への集中は危険だ。政府も金出して地方に住まわせるよう舵を切った。都会だと全てカネだけの世界になるが、地方だとカネのない世界を構築しやすい。だから確実にやってくる貨幣価値の下落に備えて、多くの人にとって地方移住は逃れられない選択肢になっていくだろう

posted by danpei at 15:49| 政治経済