2012年10月18日

今日の発明家やデザイナーは自分で製造装置を持つ必要がない

山崎 元:クリス・アンダーソンの新刊
『MAKERS』に見る製造業の新潮流


ひとときメディアで大きく取り上げられた「フリー」の作者が製造業で起業し、ソフトウェアと同様のオープンソース型の良さを説いている本(のようだ)。
やっと筆者の言っていることがメジャーなことになりそうだな(笑)。

この記事をざっと読む限りこの著者は筆者が以前から言っていることとほぼ同じだ。
筆者は個人が大企業のようになる。製造装置は消費地近くに設置されオンデマンドになると言うようなことを言ってきた。そして大企業が解体されていくと。フリーエネルギーデバイスが流行らないのは全ての技術情報を公開していないからで、この著者の言うオープンソース型でやらないとダメだとも述べていた。
安価な3Dプリンタが出た時点で個人が製造業になれてしまうのだ。それ以前に3D CADは普及しているし、図面データの変換、交換も問題ない。

大企業や大学、研究所にいるカネで鎖をつながれている優秀な研究者が独立できる環境が既に整っているのだ。Wikileaksのジュリアンアサンジが言う、「ミニチュア版の共産主義国家である資本主義企業」から人々が解放されるのだ。我々が民主主義国家に住んでいるとしても長時間拘束されている場所が現在の企業なら北朝鮮にいるのと同じなのだ。

後は清水の舞台から飛び降りる気持ちをもつしかない。最先端デバイスの製造装置は自分で持つことはできないだろうが、基本的に最先端の研究者はそのような装置を自作するものだ。それに一番重要なところは自作で無ければ自分の優位性が保たれない。

それでそのオリジナルの部分ができてしまえば、それにつなげるハードウェアといえどもソフトウェアのように設計できてしまうので高信頼性の製品ができてしまう。電子回路も、筐体設計も、シミュレーションも製造も全部ソフトウェアでできてしまう。その気になれば大企業の製品並みの信頼性を持ったものを個人でも製造できるようになる。

これは優秀な研究者だけではなく、そうでない多くの人も解放するに違いない。いずれエネルギーコストもきわめて低廉に手に入れることができようになる。ほとんど全てが自給自足になり、人との交流は知識や知恵のやりとりが主となる。これはきわめて強靱な経済システムであり、各種経済指標などは意味が無くなる。現在主流の経済学は古典になるだろう。そして経済という言葉そのものが死語となる。 諜報員が裏で国家転覆を謀って戦争経済に持ち込む事もできないし、高級官僚が増税をごり押しをしても、すべてのものがあまりにも低廉なので課税ができなくなり、年金も必要なくなり、官僚組織は必然的に意味が無くなり力を失うだろう。医療もオープンソースになれば巨大な製薬会社も巨大病院もほとんど解体され、小さな診療所があちこちにできればそれで済んでしまう。大半の病気は自分で治してしまうか、北朝鮮化した組織から解放された人たちは必然的に病気にならないような生活になるだろう。

このような世の中こそが理想だ。しかし、そのためには多くの人たちが基本的に他人や組織に頼ろうとする生き方を改めなければならない。寄生体質の人、寄らば大樹の陰的体質の人は、親のすねかじりをしている子供だけではなく、あらゆる業界にたくさんいる。このような人達はできるだけ楽して生きたいという堕落した人間たちであり、よりよき未来に反抗する抵抗勢力だろう。
posted by danpei at 07:48| hardware